チベットの源泉への旅は、3年に分けて竹と茶に関わる重要な3本の河をそれぞれ上流へと遡る旅となります。
●初めてのニット製品
2006年の秋から冬にかけては、TAKEFUにとって節目となる時期であったなあ、と記録を見て思い出しています。それまで布帛(四角い織物)しかなかったTAKEFUに、ついにニット(編物)製品が加わることになりました。アイテムは丸首/Vネックの半袖Tシャツ、長袖Tシャツ、そして先丸のスタンダードソックスの発売です。全てが初めてのことばかりなので不安と期待が入り混じった時期でした。この年はさらに大物製品のタオルケットに刺繍を入れて特製の箱を作り発売となりました。例えばこんなこともありました。初めてのニット製品で生地の伸縮も十分に把握することができず、真にお恥ずかしい話ですが、TシャツのサイズをS、M、L、LL、XLといきなり5サイズも発売したものですから、工場が混乱し、サイズ違いの袖が左右に付いたりと冷や汗の連続でした。報告をもらった私を想像してみてください、唖然としてもう笑うしかないという状態でした。そしてパッケージにもこだわり、過剰包装じゃないか!と言われてまでも、わざわざ竹紙の厚紙を作り箱に仕立てたことも、とても懐かしい思い出です。
●明確な目的を持った様々な製品たち
翌2007年の2月には、八分袖のKID’S Tシャツも発売しました。サイズは90、110、130、定価は2,940円でした。筍のごとく、日々大きくなる子どもに、この定価が高いとお母様方に思われたのか、販売の方は思わしくなく、子ども達の健やかな成長を願い作った製品なのにと、がっかりしていました。しかし、その後断腸の思いで廃番を決めた後、アースデイ等のイベントで特別価格で提供したところ、飛ぶように売れて行きました。子どもはわんぱくで転ぶことも多いので、その時に肘が隠れていた方が、痛い思いをしなくて済むのではと、たっぷりの愛情を注いだ製品でした。今もロングセラーとなっている、おやすみソックスやアームカバーは、「温っため隊」としてこの年に発売されたものです。